AIで雇用はどうかわるのか②

AIで雇用はどうかわるのか②

・仕事が無くなっても配置転換で対応してきた日本企業

 労働法の歴史に詳しい大内伸哉教授(神戸大学)は、次のように指摘しています(『AI時代の働き方と法』弘文堂、2017年)。

 ・1980年代のME(マイクロ・エレクトロニクス)革命や1990年代のIT革命の際にも、業務が一新され、従前の雇用が大量に失われた。その一方、MEやITに従事する新たな雇用も創出されたので、日本型終身雇用に守られた労働者は再配置(社内配転等)がなされ、大量の失業者が発生する結果にはならなかった。

 ・ただし、AI・ロボット技術による革命では、(1)技術の発達が早すぎる、(2)肝心の雇用がそれほど創出されない、という2つの理由により、再配置には困難が伴うだろう。

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